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企業内で新規事業を立ち上げるために押さえておくべきポイントは? 〜「クラウドファンディング支援事業」の事例から考える〜【スタートアップスタジオ通信 #04】

お疲れ様です!Supershipホールディングス スタートアップスタジオの大澤です。

Supershipグループにおける「新規事業の同時多発的な立ち上げ・運営」を行うために設立された組織「Supership Group Startup Studio」(略称:SSGSS)の活動を報告していく「スタートアップスタジオ通信」。

第4回の今回は、実際にSupershipグループで立ち上げられた新規事業についてのエピソードをご紹介します!

「EC事業者向けのクラウドファンディング支援事業」の立ち上げ事例

Supershipグループには、ECモールに出店する企業様に、店舗の運営や広告運用の支援を行う事業部が存在します。

その部で、実際に立ち上がった事業が「クラウドファンディング支援」です。

事業の概要としては、EC店舗を運営する事業者様が購入型クラウドファンディングのプロジェクトを掲載する際に、企画作成・提案、クラウドファンディングを実施するプラットフォームサービスへの申請作業のサポート、目標支援額達成のための施策提案・実行支援を行うものになります。
(※以下、本記事における「クラウドファンディング」は「購入型」のものを指します。)

これら支援の対価は、クラウドファンディングの目標支援金額を達成したら頂く形で、完全成果報酬型のビジネスモデルとなっております。

新規事業考案のきっかけから、事業スタートまで

この事業を社内で提案した担当者は、元々はEC店舗運営や広告運用の支援をメインに行っていたのですが、ある時クライアントの状況に違和感を覚えたと言います。

そのクライアントは、新商品の開発に積極的に取り組み、毎月20〜30種類ほどリリースしていましたが、それらの商品はかなりの割合で在庫を抱えていました。

新商品を常に開発し続けることは必要ですが、その一方で「本格的にコストを投下して商品リリースする前に、クラウドファンディングを活用してテストマーケティングを実施し、市場に受け入れられた商品のみ正式に開発・リリースすれば良いのでは?」と、担当者は感じていたそうです。

その思いをクライアントに伝えたところ、返ってきた言葉は意外なものでした。

クラウドファンディング自体はすでに検討しているが、クラウドファンディングのプラットフォームサービスへの申請に落ちてしまい、そもそも実施できない」「実施できるやり方を教えてほしい」とのこと。

そこで、担当者はこうしたクライアントが抱える課題を解決するために、「EC事業者向けのクラウドファンディング支援」サービスを社内で提案しました。

既存のクライアントの中にクラウドファンディングの利用ニーズがあるものの、申請手順・内容などの知見が足りず実現に至れていない課題が顕在化していると感じたからです。

クラウドファンディング市場(クラウドファンディングに投下されるお金=支援額の総額)は直近で急激に成長しており、高い市場ポテンシャルが見込めました。

また、この支援事業を始めるにあたって、社内の人材だけでサービスが提供可能であり、クライアント候補(=ニーズが表出している既存クライアント)も既に存在するため、立ち上げにかかる追加コストは大きくならずに済みそうだ、という見立てもありました。

ニーズが顕在化・具体化できており、追加コスト面でのリスクも少なそう・・・ということで、社内提案はスムーズに通りました。

とはいえ、いきなりサービスを本格提供するのではなく、まずはいくつかの既存クライアントに対しクローズドで本サービスをご提案、テスト的にサービスをご提供し、実績を積み重ねるところから支援をスタートしました。

その結果として、十分に案件獲得が見込めると判断され、晴れて事業スタートとなったのです。

企業内新規事業を立ち上げる際に重要な3つの論点

Supership社内で実際に新規事業が立ち上がったプロセスについて説明しましたが、この件には新規事業を立ち上げる際に重要な論点が詰まっています。

論点を大きく分けると、以下の3つです(※もちろん他にもありますが、あえてシンプルにするため絞っています)。

① 顧客ニーズの確度
② 市場ポテンシャル
③ 既存リソースとの相性

①の「顧客ニーズの確度」は文字どおり、単に「お客さまが欲しいと言っていた」だけでは不十分です。

まず、自分が提供するサービスで解決する課題が、お客さまにとってどの程度必要性があるものなのか?が重要です。課題自体は存在していても、優先度が低ければお金を払ってまで解決しようとはしません。

「EC事業者向けのクラウドファンディング支援」のケースは、事業運営に必須の新商品開発において赤字になっていて、放っておけない解消すべき課題でした。

また重要課題であったとしても、その課題解決のために使う手段が私たちが提供するサービスである必要をお客さまがどの程度、納得・理解して下さるかも重要です。この点の納得感や理解度が低い状態だと、説明コスト=販売促進費用が多くかかってしまいます。今回のケースでは、顧客は「クラウドファンディングをやりたくてもやれない」という状況で、クラウドファンディング支援を課題解決の手段として利用することを納得・理解している状況でした。

以上のようなことを事前にヒアリングやテストセールスで確認しておくことで「お金を払ってまではサービスを使っていただけなかった」という事態を防げますし、このポイントがきちんと検証されていると、社内の意思決定者も安心して事業実施の可否を判断できます。

②の「市場ポテンシャル」も言葉どおり、市場規模と成長性を確認しておきましょう。市場規模が小さいとそもそも期待した売上目標数値を達成できないリスクもありますし、成長が止まっている市場だと、単純に実績を伸ばす難易度が上がってしまいます。

社内で新規事業のGo/NoGoを意思決定する担当者は、時間やコストを投下した結果、期待以下のリターンしか返ってこないことをリスクとして懸念します。もちろん新規事業なので失敗の可能性が0(ゼロ)になることはあり得ませんし、失敗を材料に学習することも成果の一つと言えますが「そもそも市場規模・成長性がいまいち」という基本的な観点での失敗は、わざわざ学習するまでもなく、事前に低工数で分かることです。目標数値に対して適切な市場ポテンシャルを持っているのか?は必ず確認しておく必要があります。

③の「既存リソースとの相性」は、つまり「その事業は当社の事業として、既存事業と親和性があるか?」ということです。既に関係がある顧客に提案できるか?既存の技術アセットを転用できるか?も重要ですが、それ以上に社内の人材で実施できる事業か?という点が大切です。

どれだけ事業案が魅力的でも、その事業を立ち上げ、推進できる人材がいなくては実現しません。新規人材の採用という方法もありますが、基本的に事業が立ち上がる前の段階での採用は難しいです。

①、②の論点が事業自体に関するものであるのに対し、③は組織に関する論点です。新規事業を考える時は、どうしても事業の内容ばかりにフォーカスされ、当社で行う事業として適切なのかという観点を、起案者は意外と見逃しがちです。が、Go/NoGoを判断する意思決定者の方は確実にこの観点を押さえるので、事業案を練る段階で考えておきましょう。

最後に

今回の実例を交えた新規事業エピソードはいかがでしたでしょうか?

このような各事業部の事業提案はもちろん、Supershipグループには新規事業立ち上げを支援する「Supership Group Startup Studio」があります。

いつでも門戸は開かれているので、「今は事業アイデアはないけどちょっと気になっている...」という方でもウェルカムです!

▼Supership Group Startup Studioについてはこちらもご一読ください。

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