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カルチャーは組織にとっての「コンパス」。Supershipグループ カルチャーブックを公開!

お疲れ様です!Super Stories 編集部の大崎です。

昨年11月、Supershipグループの「カルチャーブック」が完成。7つの事業・業務グループごとに制作されたものが社内公開されました。

そして今年の1月にはSupershipホールディングスのホームページで「Public Version」(全社統一版)が公開され、社内外のどなたでもご覧頂けるようになりました。

カルチャーブックは上記リンクからご覧いただけます

今回はこの「Public Version」の公開を受け、カルチャーブックの制作を担当した以下の3名に、コンセプトや込めた想いなどについて聞きました!

吉田さん(DATUM STUDIO 代表取締役社長)
宮澤さん(Supershipホールディングス 人財開発本部)
時重さん(Supershipホールディングス 経営戦略本部 コーポレートコミュニケーション部 デザインG GL)

(※以下敬称略)

共に旅をするための「コンパス」をつくる

―まず、何故この「カルチャーブック」を制作することとなったのか、グループ横断のカルチャー浸透推進タスクフォースを率いる吉田さんにお伺いします。

吉田Supershipホールディングスの代表のバトンが渡されてから2年ほど経ちます。新たな代表として稲葉さんが取り組んだものの一つが、パーパスの策定やバリューの刷新で、それらの浸透を進めるためのタスクフォースが立ち上がりました。

カルチャー浸透のプロセスとして、まず知って、理解してもらうのが第1ステップで、その上で共感してくれる人をいかに増やせるか、が第2ステップとなります。共感してくれる人が一定数を超えると、それが思考や判断、行動の軸になっていき、具現化されていきます。そのプロセスが繰り返されることで、やがて行動や思考に定着していくのでは、という流れで考えていました。

当初から“組織文化は一朝一夕には浸透しない”ことは感じていたので、中長期の目線で進めていきたいと思っていました。その中でさまざまな場所でコンテンツを発信したり、節目で稲葉さんがパーパスやバリューの趣旨や背景を説明してくださったことで、徐々に認知と理解は広まったと思っていました。一方で、『共感から具体化』へ進むところに大きな溝があることを、社員への意識調査を通じて感じていました。

そういった背景の中で、メンバーの皆さんが日々の業務の中で判断や行動をする中で拠り所のようなものを作りたいと考えました。さまざまな企業カルチャーの事例を調べる中で、カルチャーブックが適しているという結論に至り、制作を決めました」

―Supershipホールディングスの公式サイトには、以下の文章とともにカルチャーブックが紹介されています。

私たちSupershipグループは、Purposeに向かって、4つのバリューを大切にしながら、仕事に取り組みたいと考えています。
その積み重ねの中から醸成されるものがSupershipグループの「らしさ」であり「カルチャー」です。
私たちはカルチャーを、組織にとって何を優先すべきで、どのような意思決定をし、どのように計画を立てるかを考える際の「コンパス」であると考えています。
これまで様々な形・媒体で発信してきたカルチャーに関するメッセージを集約した「カルチャーブック」を制作しました。
カルチャーブックには、私たちが掲げるPurpose、心得ておいてほしい4つのバリュー、それらをもとにしたDos / Dont’s (すべきこと / すべきでないこと)を記しています。

https://supership-hd.jp/about/vision/

ここには「カルチャーはコンパスである」との記述があります。この言葉に込められた想いはどういったものでしょうか?

吉田「Purpose(以下、パーパス)に掲げた『ミライリアルの幸せをデジタルの力で創る』ことは高い目標であるし、時間軸としては長いものです。そこに向かって歩むことは“旅路”と言えるね、という話がカルチャーブックの制作会議で出ました。その旅に皆が臨む中で、カルチャーブックはどういった役割を担うべきなのか。それは地図なのかコンパスなのかと議論する中で、コンパスがしっくりくるだろう、ということになりました。

ちょっと迷った時に、それを見れば進むべき方向を示してくれる。カルチャーブックがそんな存在になったら、メンバーひとり一人にとっても意義のあるものになるだろうというコンセプトで作りました」

散在していた“かけら”を集め、パーパスへの理解をもう一段高めたい

―カルチャーブックの前半には、パーパスについてグループ代表の稲葉さんに訊いたインタビューが掲載されています。

パーパスを含むグループアイデンティティが策定されたのは2020年6月のことで、それから1年半ほど経ったタイミングでカルチャーブックが制作されたわけですが、このタイミングでパーパスについてのインタビューを掲載したのは何故ですか?カルチャーブックの制作を主に担当された宮澤さんに伺います。

宮澤「稲葉さんご自身の言葉でお話しいただくことが、メンバーに伝わりやすいだろう、と考えました。そうすることで“単なる説明”ではなく、想いも含めて伝えたいという思いがありました。

さまざまな取り組みを通して、少しずつグループのカルチャーの“輪郭”のようなものが見えてきたかな、というのがカルチャーブック制作前の段階でした。その後、制作することが決まった際に、散在していた“かけら”を集め、稲葉さんに改めてパーパスについて伝えてもらうことで、もう一段高い次元で『なるほど、そういうことね』とメンバーにわかってもらえるのではないか、という期待がありました」

吉田「ちなみに、パーパスやバリューを策定した段階でカルチャーブックを作ることも選択肢としてはありました。でも、違うな、と思ったんですね。というのも、それまで何も無かった所で『こういうカルチャーを作ったから、これで行くよ』と一方的に押し付けるのは、自分がメンバーの立場だったら…気持ち悪いなと(笑)。徐々に広げていったタイミングでカルチャーブックを制作したほうがステップとして良いのではないか、という意図がありました」

バリューを日々の道標にするために

―Supershipグループでは、Value(以下、バリュー)として「Super 未来志向」「Super Challenge」「Super ジブンゴト化」「Super Honesty」の4つを掲げています。これらバリューについては、7つの事業・業務グループごとにDos / Dont’s (すべきこと / すべきでないこと)を策定し、掲載しています。(※Public Versionではその中から選りすぐったものを掲載)。

このような形をとったのは何故でしょうか。また策定にあたってこだわったポイントはありますか?

吉田「当グループはM&Aなどを繰り返しながら成長していて、組織の形態や根付いているカルチャーは、事業領域・組織ごとにそれぞれ独自性があります。

そうした経緯がある中でグループのカルチャーを一方的に押し付けるのは馴染まないだろうと思い、それぞれエッセンスを取り入れながら根付いていってほしいと考えました。そのためには、それぞれの風土・文化に合う解釈でもう一度再定義し、“その人たちの言葉”で語って伝えてもらうのが良いだろうと感じ、カルチャーブックは7つに分けて制作することを決めました。

ただ、パーパスについては北極星の位置づけにあるものなので、多様な解釈で捉えるのではなく、稲葉さんに解釈を語っていただきました。一方でバリューは日々の業務と密接しており、一人ひとりの行動や判断に関わる“行動規範”であるため、それぞれの色合いに合う形にしたいと考えました。領域ごとにリーダーに集まってもらい、パーパスを理解してもらった上で、4つのバリューについて、自分たちの業務や組織においてはどういうことか?をディスカッションし、Dos / Dont’sを策定するワークショップを実施しました」

宮澤「カルチャーブックは、メンバーにとって身近なものになってほしいと思っています。そのために、7つに分けて、マネージャーの言葉でDos / Dont’sとして掲載されていることが大切であると制作の過程で感じました。自分に近しい距離にいるマネージャーの言葉がそこに載っていることが、道標になるというコンセプトにも合っているのではないかと思います。

ワークショップの参加メンバーそれぞれがバリューに対してのDos / Dont’sを考え、シェアして、その中から選ぶという過程において、やったほうがいいこと、やらないほうがいいことを皆で本音で出し合いました。これは、カルチャー浸透における重要なプロセスだったと感じます」

険しい旅に向かっていく格好良さや誇りをデザインで表現

―時重さんはカルチャーブックにおけるデザイン面を担当されましたが、どのような狙いや想いのもとにデザインをされましたか?

時重「まず構成やレイアウトはシンプルにすることで、内容がスムーズに入るように意識しました。ですが、カルチャーブックを初めて見た時に『なんで山なの?』と驚いたり戸惑われたりした方もいたかもしれません。この取り組みに対して驚きを作りたかったのもありますが、全体的な佇まいとして、制作会議で決めた『コンパス』や『旅路』といった”旅”のイメージを全面に出したいという思いがあったため、このようなデザインにしました。

”旅”とひとくちに言っても観光など定義はさまざまですが、このカルチャーブックにおける旅は、未踏な所に入っていったりと楽しいだけでなく大変な部分もイメージしています。そこに挑む格好良さや誇りみたいなものも感じてもらいたいという意図もあります。また、領域や組織ごとにそれぞれ違う旅路を世界のさまざまな場所から歩んでいるけど、目指す北極星は同じものであるという雰囲気を出したくて、7種類全く違う雰囲気の写真を選びました」

―また、今回は外部のイラストレーターの方々にDos / Dont’sをイメージしたイラストを描いていただきました。なぜ外部の方にお願いすることになったのか、どのような点にフォーカスして描いていただいたかについてお伺いします。

時重「パーパスはとても高い場所にありますが、それを達成するための具体的な行動はDos / Dont’sに現れており、自分たちの行動に対してより近いところにあります。それを違和感なく受け入れてほしいので、イラストはあったほうが良いと考えました。そのイラストも、それぞれの領域ごとにキャラクターが立っていることで色が出て面白いだろうと考えたので、それぞれ違うイラストレーターさんにお願いしました。

険しい旅ではあるものの楽しんでほしいという思いも一方ではあったので、イラストにはユーモアの要素も入れています。クスッと笑えたり、まぁ色々あるけどやっていこうか、と思ってもらえると嬉しいです」

吉田「このDos / Dont'sを紡いでいく際には、引き算に引き算を重ねて本当に伝えるべき中核にあるエッセンスを、短くストレートに伝えていく作業をしました。そうすると、言葉は端的でパワフルになりますが、元々の行間にあったストーリーが削ぎ落とされてしまいます。例えば『うちのチームではこういうことがあって、それがまさしく“Super Honesty”だったんだよね』といったエピソードを聞くと、なるほど納得、となるかと思いますが、削ぎ落としたことによりその想いの部分は伝わりづらくなってしまいます。

イラストには奥行きや解釈性があり、ショートなDos / Dont'sと簡易な解説文とセットで置いたときにシンプルだけど一目で伝わる、ということを意図しました」

外部との協働も「Super Honesty」に進める

吉田「…話してると色々思い出しますね。時重さんとのこうしたやりとりが楽しかったです。時重さんからしたら好き勝手言うなよという話だったかもしれないですが(笑)」

時重「私も楽しかったですよ。詰めて詰めてこだわって作れる機会もなかなか無いので」

吉田「裏側の苦労を語るのはクリエイターの美徳に反するかもしれませんが、こだわりましたよね。これがどこまで伝わったかは受け手であるメンバーの皆さんに聞いてみないとわかりませんが、高みは目指しましたし、時重さんが素晴らしかったのはそこに妥協が無かったことです」

時重「一番大変だったのは(イラスト制作会社とのやりとりの窓口になっていた)宮澤さんだと思いますよ(笑)」

宮澤「ここで触れておきたいのですが、イラスト制作をお願いした会社の方が、私たちの想いに共感してくれたことが大きかったと思いますね。グループ外の方々も理解・共感をしてくれたからこそ、一緒に制作したという感覚があります」

時重「出来上がりをお見せした時もすごく喜んでくれましたよね」

吉田「カルチャーブックの制作に入る前段階の会議で、宮澤さんから『バリューについて謳うものだから、制作過程においてもバリューを大切にすべきだ』という話があり、4つのバリューの中でも特に『Super Honesty』、誠実さを重視して進めていくという方針が決まったのですが、すごく面白いアプローチだったと感じます。同時に、それが良い意味で宮澤さん自身の足かせになったのではないでしょうか(笑)」

宮澤「何度も心が折れそうになりましたが(笑)、吉田さんがしっかりと目的を達成するための基準を持っていてくださったから進められたと思います。いろいろ思い出すな〜…懐かしい(笑)」

「ミライリアルの幸せ」への旅路はまだ始まったばかり

―グループの全従業員を対象とし、メンバーひとり一人が“私のミライリアル”を考えるワークショップ「ミライリアルキャンプ」などカルチャー浸透への取り組みを進めていますが、手応えはいかがでしょうか。

宮澤「手応えはある、と言いたいです。カルチャーブックの巻末には『このカルチャーブックは現段階では未完です。この後にメンバーそれぞれが目指す「ミライリアルの幸せ」を綴り上げることで、Supershipグループのカルチャーは完成を見ます』という後書きがあります。それを体現・実践しようとトライする場になっていると感じています。

ワークショップを運営していて印象的だったことが、皆それぞれに自分の言葉が絶対にあるということです。それに気づくことが、一人ひとりが持つ価値観やセルフミッションと、グループのパーパスとの重なりに気づくきっかけとなっています。その重なりを自覚することこそがカルチャーを体現することなのかなと思います。皆で話せて共有できているのが大切だし、幸せだと思います」

吉田「これでカルチャーブックが完成したわけではなく、まだまだスタート台に皆で並んで立ったに過ぎません。皆が生き生きと自分の存在意義を感じながら働き、会社が目指している未来を理解したうえで貢献するきっかけにカルチャーブックやワークショップがなれば良いと思います。

綺麗ごとと言われるかもしれませんが、人がそうやって仕事に臨むことができればハッピーだと私は考えます。仕事にはさまざまな側面がありますが、素晴らしく楽しいものであると思っています。なるべくそういった部分に光を当てて、仕事がやりがいに満ちたものになることを願っています。そうなれば、皆の人生・キャリアにとっても絶対に良いですし、同時にグループのためにもなると思っています」

―人としての成長を通して会社も成長していく、その両輪がしっかりと回っていくことで皆が幸せになっていくということですね。

吉田「仕事をする人たちが幸せでないのに幸せは作れないと思っています。『ミライリアルの幸せ』を作ると言っても、ハッピーでなければ続かないだろうと。ただ数値目標を掲げてそこに向けてストイックにやればいいのか?そうではないでしょう、と思っています。まずはメンバーに幸せになってもらいたいですね。

カルチャー浸透に向けたこれからの取組みとしては、『行動→体験→言語化→共有→共感→行動→・・』の繰り返しだと思います。どのポイントでどういった場を作っていけるのか。それはメディアかもしれないし、ワークショップかもしれないですが、皆の役に立つ機会を…宮澤さんが作ってくれるはずです。期待していてください!」

一同「(笑)」

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